鰹節ひとすじ

川ア商店の歩みとこだわり

鰹節:”こだわり”は美味いだしの追求から

川ア商店は、大正時代から神戸の台所を支えてきた菅原市場にて、約70年前、昭和の始めに先々代が業務用削節・昆布の卸売り、小売業を始めたのが始まり。実はこの先々代は、鰹節屋を始めるまでは近隣でも美味しいと評判の蕎麦屋を営んでいました。

先々代の重太郎は蕎麦の<だし>にこだわって、さまざまな地方の鰹節や昆布を仕入れては美味しいだしを追求し、試行錯誤を繰り返していましたが、蕎麦屋を続けるかどうかを考え始めていたころ、ちょうど「菅原市場で鰹節屋を開かないか」というお話があり、「鰹節屋」に転身したのです。

昭和の始めで今のようにうまみ調味料もなく、うどん、蕎麦はもちろんのこと、汁物、椀物、煮物、ラーメン、果てはカレーにまで、鰹節を削った「削り節」からとっただしが使われていました。今となっては懐かしい鰹節を削る鰹節屋は、当時の食の世界にはなくてはならない商売でした。

重太郎は、うどんや蕎麦、汁物、椀物、それぞれ求められるだしの美味しさは微妙に違うはず…と考えて、良質の削節や昆布を得意先の老舗料理屋、うどん・蕎麦屋に納入つつ、味わいと香りの良い鰹や昆布のだしを追求していた、と聞いています。

鰹節:美味いだしは、香りも味わいも美味しくあるべき

その思いは戦時中も配給の鰹節を頼りに店を営み、発展させてきた先代にも伝わっていきました。しかし、戦後25年あまり、高度成長期に入り登場した「うまみ調味料」が、食の世界を一変させました。手軽に使えて経済的、しかもそこそこ美味しい…。高度成長期の日本人にはぴったりの、鰹節風味の調味料が料理店でも使われる時代へと変わり、本物の鰹節の香りと味わいは忘れられていくかに思われました。

しかし、「食育」などの風潮が示すように、食文化が見直される中で「うまみ調味料」による調味ではなく、味も香りも良い本物の鰹節と、その鰹節から取っただしの美味しさ、香りの良さが見直されています。

当代となって、阪神大震災で菅原市場はなくなりましたが、鰹節屋として常に他には負けない、吟味した鰹節をお届けしたいというこだわりと、割安でもプロ並みの良いだしが手軽に出せる商品を開発していくことを信条として、皆様に良い製品を提供したいきたいと努力しております。

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