鰹節ひとすじ
鰹節のチカラを引き出す知恵 2
鰹節:枕崎の「薩摩節」にこだわる理由とは?
当商店がこだわる枕崎産の「薩摩節」は、焼津の「改良節」のように「煮塾」後に水の中で骨や皮を取り除くのに対して、最初の「生切り」の段階で骨や皮を取り除く作業を行います。生の状態で鰹の皮や骨を取り除くには、鮮度がよい鰹と腕の良い生産者の存在が不可欠。言い換えれば、綺麗に形よく仕上がった枕崎産の「薩摩節」は、新鮮な鰹を使い、伝統の手法に従って職人が手をかけて丁寧につくっている、ということです。
また、乾燥工程も焼津の大手メーカーなどでは、大量生産のために乾燥機を使って室内乾燥させていますが、枕崎の「薩摩節」は、全ての工程で乾燥機を使わず「天日乾燥」を行っています。カビ付けの終わったものを、何度も天日干しにするという作業を数回繰り返すと、鰹節内の水分が20%以下になり、最終的にそれ以上カビが付かない鰹節になります。これが「本枯節(ほんがれふし)」と呼ばれる鰹節なのです。良いカビを付けることで保存性を高め、また、カビが水分を吸収して芯から水分を吸収し、良い鰹節に仕上げてくれるという先人の知恵と工夫が今に受け継がれているのです。
カビ付けの終わったものを何度も室内から出して天日干しにするという作業には、移動させるだけでも余分な手間がかかります。しかしこの手間をかけることで、そのまま食べても、だしをとっても、味にも香りにも格段の差が出るようになるのです。先代より「焼津ものは扱うな」と言われてきたとおり、当商店の鰹節はこの枕崎の「薩摩節」のみをご提供しております。